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ゲーム理論を研究しています。 なぜこの分野を専門にしようと思ったのですか? 私は高校生の頃、初めてゲーム理論について知りました。日本の学校では、小学校、中学校から高校まで、学生が昼食後や放課後に共用エリアを掃除することがしばしばあります。私が高校生のときは、掃除を監督する委員会に所属しており、教室の掃除や廊下の掃除を監督していました。しかし、よくあることですが、学生の中には掃除をサボる生徒もいました。当時の私は、掃除をサボるのはその人自身の性格や、個人のモチベーションの欠如によるところが大きいと思っていましたが、当時の私なりに、彼らにきちんと掃除をしてもらうためには何が効果的だろうかと考えていました。 そのような中で、ある日の放課後、家の近くの本屋さんに立ち寄ったときに「ゲーム理論」という本が目に留まって手に取りました。もちろん、何かを学ぼうと思ったわけではなく、ポケモンのようなゲームについての本と思ってのことです。しかし読み進めてみると、その本には、ゲーム理論の観点からすると掃除をサボるのは合理的である(!)と書かれていました。 これにはとても驚きました。簡単に言うと、たとえばクラスに30人いると、1人がサボっても他の29人が掃除をすれば部屋はきれいになります。そうすれば、その1人がわざわざ掃いたり拭いたりしなくても、部屋はきれいになり、その人はきれいになった部屋を享受できるということです。つまり、その人はコストを支払うことなく、きれいな部屋という恩恵にあずかれるわけです。 その意味では、たしかに掃除をしないのは合理的です。初めて読んだときは、「そんな馬鹿な!」と思いました。それまで私は、掃除をしないのはその人の個人的な態度の問題だと思っていたからです。 しかし、ゲーム理論の観点からは、掃除をしないこともある意味では合理的な選択肢であるといえるわけです。これは、あるプレイヤーの非協力的な振る舞いによる利益が、協力的な振る舞いによる利益を超える場合に起こる現象で、社会的ジレンマと呼ばれます。 掃除をしないことが合理的な選択肢だという考え方があることも知って、「なるほど、そういう見方もあるな」と思うようになりました。このような経緯で、近所の本屋さんでゲーム理論の本を見つけたのがきっかけでゲーム理論に興味を持ち、大学に入ったらゲーム理論を専攻しようと考えはじめました。 ゲーム理論とはどのようなものでしょう? ゲーム理論とは、自分の選択が相手の利害に影響し、相手の選択も自分の利害に影響する状況を数学的にモデル化して分析する理論です。身近な例ではじゃんけんが挙げられます。例えば、相手がグーのときに、自分がチョキを出すと負けです。相手がグーのときに、自分がパーを出すと勝ちです。このように、両方のプレイヤーがいくつかの選択肢を持っていて、結果がお互いの選択によって決まるような状況をゲーム的状況と呼びます。じゃんけんは一例ですが、お互いの選択がお互いの利益に影響を与える状況は、社会のいたるところにあるため、ゲーム理論はさまざまな場面に応用され、幅広い分野で活用されています。 ゲーム理論はどの様な場で応用されますか? もともとゲーム理論は数学者のジョン・フォン・ノイマンにはじまり、その後フォン・ノイマンと経済学者のオスカー・モルゲンシュテルンによって草分け的な書籍が出版されました。それ以来、政治学、生物学、情報工学、心理学、経営学など幅広い分野に応用されてきました。 ゲーム理論が応用される社会的な好例は、オークションです。人々が絵画や壺に入札するレベルのオークションもあれば、国家レベルのオークションもあります。例えば、政府が携帯電話や放送用の周波数を販売するためのオークションなどもあり、実に幅広いです。個人レベルから国家レベルまで、様々なオークションがゲーム理論を使うことでよりよく理解できます。ゲーム理論を用いて市場を設計することは、欲しい商品が欲しい人の手に渡るようにシステムを作ることにつながります。また、ゲーム理論の他の応用例として、保険会社による自動車保険や火災保険の保険料の設定や、交通渋滞の緩和、株式市場でのトレーダーの振る舞いの分析などもあります。 経済学研究院にご所属されていますが、先生のゲーム理論は経済学に特化しているのでしょうか。 私の研究は主に経済学に関係します。しかし、一概に分類するのは困難です。ゲーム理論の研究者は、さまざまな学部に所属しています。例えば、工学、法律、政治、心理学などの分野にもゲーム理論家がいます。私も今は経済学研究院に所属していますが、以前は工学研究院に所属していました。ゲーム理論は幅広い分野にまたがっています。 先生の論文、Buck-passing Dumping in a Garbage-dumping Game は何を解明しましたか? この論文では、なぜ特定の国や地域にゴミ処理が集まるのかを分析しました。例えば、喉がかわいてコンビニでお茶を買ったとき、飲んだ後に空になったペットボトルの処分を他人に押し付けたりはしませんよね。しかし国家レベルでは、意外とこのようなことが起きています。例えば、2017年には世界中のプラスチック廃棄物の60%が中国に送られて処理されていました。他にも、2010年代には、廃棄物がカナダからフィリピンに一方的に送られていた時がありました。これを知ったドゥテルテ大統領がカナダ政府に抗議して、大きなトラブルとなりました。 南デンマーク大学の学会にて 似たような事例が、日本でも1960年代から1970年代にかけて起きています。当時の東京都23区で発生したゴミは、ほぼすべてが江東区に送られていました。江東区長は中止を求めて抗議し、「東京ゴミ戦争」と呼ばれるトラブルに発展しました。このような、ゴミを他人に押し付ける行為は国や地域のレベルでは珍しくありませんし、同種の問題が地域や時代を超えて発生していることがわかります。そこで、これらの個別の事例の背景には、一般的な問題の構造があるのではないかと考え、それを明らかにするために、ゲーム理論の数学的モデル化を活用しました。ゲーム理論では意思決定を行う人をプレイヤーと呼びますので、プレイヤーが自分のゴミを他のプレイヤーに押し付ける状況をモデル化して分析しました。ゲーム理論の観点から見ると、自分のゴミを他人に押し付けるという行動が、ある種の均衡状態になってしまうことが分かりました。 モデルを作成するときは、誰がプレイヤーなのか、彼らがどのような戦略を持っているのか、どのような選択をするのかを特定する必要があります。各プレイヤーは、いくつかの戦略を持っていてその中から選択します。A はこの戦略、B はこの戦略、C はこの戦略、という具合です。そして、全員の戦略が決まると、それが均衡状態なのかを分析します。均衡へ至るまでの経緯は動的で、その動きを捉えて明確に表現することも狙いの一つです。ゲーム理論における均衡は、一種の理論予測とみなすこともできます。 ゴミが一箇所に集まることが常に悪いわけではありません。もし、Aはゴミ処理が苦手なプレイヤーで、Bは高度なゴミ処理技術を持っていてゴミを安く処理できるプレイヤーなのであれば、処理をBにまとめた方が、効率が良い可能性があります。 Stable Coalition Structures and Power Indices for Majority Voting という論文では何を解明されましたか。 ゲーム理論を使って、政党がなぜ合併したり分裂したりするのかを分析しました。一例として、過去30年ほどの日本を見ると、政党の合併と分裂が頻繁に行われてきました。最近でも民主党が分裂したりくっついたりしていた時期がありました。 パリ・ドフィーヌ大学の学会の合間、ルーブル美術館にて なぜ政党が合併したり分裂したりを繰り返すのか分析するために、ゲーム理論を使ってモデル化できないかと考えました。ゲーム理論には多くのツールがあり、その中に、投票力指数と呼ばれるものがあります。投票力指数は、ある投票環境において各投票者が彼らの最終決定に対してどれだけの影響力を持っているかを測る指数です。例えば、政党の構成員が自分たちの影響力を大きくしようと行動するときに、政党は頻繁に合併するのかもしれません。このように、ゲーム理論を応用して、政党の連立構造の特徴を見ていきます。二大政党制や一党独裁といった構造も分析しています。 このような研究によって、これまで解明されていなかったことを理解するのに加え、社会で起きている問題や、曖昧な疑問を、明確化して説明したいと考えています。現象の中で、何と何が関係しているのかを明確にできれば、習慣や文化といった捉えにくいものでもゲーム理論的な視点から理解が深まるかもしれません。このように、何が何に関係し、何が関係していないのかを明らかにできることもゲーム理論の力の一つです。 人と人の間の力関係がどう数式で分析できるのか、もうすこし教えてください。 意外とシンプルです。例えば、高校の先輩2人と後輩1人の3人グループがあるとします。A、B、Cとして、彼らがカラオケに行きたいとします。AとBは先輩なので、それぞれ3票を持つとしましょう。Cは後輩なので1票を持つとしましょう。そして、カラオケに行くには、計4票の賛成票が必要だとしましょう。AとBはそれぞれ3票持っているので、力関係の意味で強そうですよね。しかし、先ほども言ったように、カラオケに行くためには4票で十分なので、実際には、AとBが賛成の場合、BとCが賛成の場合、AとCが賛成の場合でどれでもカラオケに行けて結果は同じです。つまり、CはAやBよりも一見弱そうに見えますが、力関係としては同等です。これらを計算するツールが投票力指数です。私たちが直感的に考えることと数学的に定式化された結果の間には時折ギャップがあります。ゲーム理論は、このような直感と現実の間のギャップを明らかにしてくれます。 ゲーム理論は新しい学問ですか。 1920年代から1940年代に始まったという意見がありますので、古くから存在している物理学や数学よりは新しいと言えると思います。経済学の文脈で見れば、確かに新しいかもしれません。まだ100年、あるいは70~80年程の歴史ということです。しかしその間にも、私たちを取り巻く環境は随分変化しています。ゲーム理論自体も進化していて、ゲーム理論でできることは、70年前よりも広がりました。私たちの社会システムも変化していますので、ゲーム理論の関心対象もまた増えています。分析手法と分析対象がお互いに進化しているという状況です。 研究はどの様に行いますか。 私の研究は、基本的に理論研究です。考えていることは紙に書きますので、メモは式でいっぱいになります。例えばこのメモは、特許プールに関するものです。現在、様々な企業が特許を保有していますが、特許が分散しているとライセンス取得に不便な場合があります。特許プールとは、すべての特許を一か所に集めてまとめて取得できるようにするワンストップのシステムです。特許プールの運営者がライセンスで得た利益を、特許保有者たちにどう配分する仕組みにすれば不満が生じにくいのかを模索しています。実際の特許プールの事例やデータを参照しながらの作業ですが、理論的な焦点はそれらの事例に通底する一般的な構造です。 実験経済学にも取り組んでいます。ゲーム理論の良いところは、アイデアを現実に試せるところです。ゲーム理論はラボで実験することができます。ゲーム理論で設計した(たとえばオークションのような)経済的なシステムが、ラボで実際に機能するかデータを収集して、データが理論予測と一致するかを検証します。 実験研究では、理論的に分析されたシステムを、それが本当に機能するかどうか確認し、うまくいかない場合は理論を修正したり、新たに実験を行ったりします。システムをいきなり実際の国や社会で試すのは難しいので、代わりに、大学で学生の皆さんの助けを借りて実験を行います。実験でうまく機能すれば、それを現実に応用できるかもしれません。 今後取り組みたい課題はありますか。 ゲーム理論をさらに発展させて、より多様な状況を分析できるようにしたいと考えています。細かい分類はたくさんありますが、大まかに言うと、ゲーム理論には二つの伝統的な分類があります。一つは非協力ゲームで、もう一つは協力ゲームです。非協力ゲーム理論は主に、各プレイヤーがどのような戦略を選択するのかを分析するために用いられます。戦略的行動が焦点です。 協力ゲームでは、複数のプレイヤーが協力したときに生み出す、コストや利益に注目します。メンバー間でコストや利益をどのように分担するか、どのような協力グループが形成できるのかを分析します。しかし、現実に周りを見渡してみると、100%非協力ゲーム的なケースや、100%協力ゲーム的なケースばかりではなく、これらの状況が混在していることがよくあります。例えば、戦略的にふるまう人々の中に協力的なグループが存在する場合や、協力的なグループの中に戦略的なやりとりがある場合もあります。私たちの周りには、このように複雑で豊かな側面がたくさんあります。 このような側面も無理なく含められるようにゲーム理論を拡張することができれば、ゲーム理論による分析の幅が広がると考えています。人々の行動が周囲の人たちの利害に相互に影響する状況で、ゲーム理論がさらに広範に活用できるようになります。 九州大学は、大学の目指す姿である「総合知で社会変革を牽引する大学」の実現に向けたビジョン「Kyushu University VISION 2030」を策定しました。先生の研究はどのようにVISION 2030に貢献するとお考えですか? VISION 2030で、九大が総合知によって社会変革を牽引する大学を目指すことが掲げられています。私はゲーム理論が専門ですが、この理論を用いることで社会的課題に必要な新たな総合知創出に貢献できるのではと考えています。ゲーム理論は、さまざまな分野の状況を数学的にモデル化するためのいわば共通言語です。ある分野Aで起こっていることと、ある分野Bで起こっていることが一見無関係に見えたとしても、ゲーム理論の観点から見ると実は似たような共通の構造を持っている可能性があります。そうなると、Aで提案された解決策が、ゲーム理論を通して、Bにも適用できるかもしれませんし、逆に、Bの解決策をAに適用できるかもしれません。この意味で、ゲーム理論はさまざまな分野を横断して、問題意識や解決策を共有するための架け橋になれると考えています。 近年、さまざまな分野で高度な専門化や細分化が進んでいますが、ゲーム理論は人文社会科学や自然科学の枠にとらわれず、バラバラになった分野を結びつけることができると思っています。それによって、VISION 2030が目指す総合知に欠かせない、分野間の結束に貢献できると考えています。 VISION 2030についてはこちら 阿部先生の研究の詳細については、ご自身のサイトをご覧ください。 https://sites.google.com/view/takaakiabecv/takaaki-abe. Buck-passing Dumping in a Garbage-dumping Game, Theory and Decision 93:509-533, 2022 [doi:10.1007/s11238-021-09858-5] Stable Coalition Structures and Power Indices for Majority Voting, Journal of Public Economic Theory 24:1413-1432, 2022 [doi:10.1111/jpet.12574] その他の特集はこちら 私たちが聞くリズム: 音、脳内情報処理、知覚 仮想現実(VR)空間でスピーチ練習 特集 ツイート 九州大学Kyushu University〒819-0395 福岡市西区元岡744 お問い合わせ | アクセス 採用情報 学部・大学院等 国際交流・留学 資料請求 入試・入学 ニュース サイトポリシー 研究・産学官連携 イベント サイトマップ キャンパスライフ 九州大学について COPYRIGHT © KYUSHU UNIVERSITY. ALL RIGHTS RESERVED.

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